
わんぱく、自由奔放なキャラで過ごした小学校時代が終わり、松東中学校に進む。
部活動は当時、陸上、テニス、野球の3つしかなく、迷うことなく陸上部に入部。
1980年代にはあの有名なカールルイスが全盛期でロサンジェルスオリンピックでは100m、200m、走り幅跳び、400mリレーの4冠を達成 少年たちの心を鷲づかみにしました。

小松には十数校の中学がありますが松東中学校は最少で部員数も最少。当時もっとも強く部員数も多かった安宅中学校の約半分の20数名の部員数でした。しかし、私たちはムチャクチャ鍛えられ、2年の新人戦では団体優勝しました。陸上競技は個人競技ですが、学校単位で獲得点数の高い学校が優勝するという団体部門もあります。他校が1人1種目に出場するのに対し、私たちは1人3種目に出場し、ほとんどの種目で上位を独占し、総合優勝するという快挙を達成。
ちなみに私は110mハードルと砲丸投げ、800mリレーに出場し、1位.2位.1位の順位でした。
中学になると体も随分と大きくなり、視野も少し広くなります。同級生たちは音楽に興味を持つ者、プロレスに興味を持つ者、車やバイクに興味を持つ者といったように学校や部活以外にも興味の対象は向けられます。私の場合はそれが他の人とは違った方向に向きました。

日本を代表する冒険家に上村直己さんがいます。明治大学山岳部出身で、卒業後は世界で初めて5大陸の最高峰を登った人です。また、犬ぞりでグリーンランドを横断したり、北極点を極めたりしました。私が特に心を引かれたのは北極等のいわゆる極地を誰の力も借りずに犬と駆けたことでした。ちょうどその頃から『犬と人との関係』ということに興味を持ち始めており、ただ鎖でつないで飼い、食事と散歩をして・・・とういうだけの関係に疑問を抱いてきていたのです。それで、誰もいない、しかも自然という驚異の世界に犬と人間が身を置いた時にどういう関係が生まれるのだろうと考えました。 自分の経験したことのない親密な関係があるのかな?と。
でも、その答えはまだ中学時代には導き出すことはできず、ステージは高校時代にすすむ・・・・・・。