18歳になったばかりの春(私は3月29日生まれ)、期待に胸を膨らませ大学のキャンパスに足を踏み入れました。私が日本獣医畜産大学(日獣大)に入学した理由はただ一つ。日本の獣医科大学でこの大学にのみ「野生動物学教室」という専門の講座があったからです。野生動物学教室の和秀雄(にぎ)教授の「獣医学を通して動物を内側から知る」という言葉に高校3年の時に出会い、もうここしかない!と決意。これまで自分なりに犬とは深く親しんできましたが、対象が野生動物となれば全く未知の領域であったし、講座も誕生したばかりで開拓者的な雰囲気に満ちていました。しかし、教室には3年生から所属します。そこで私は教授が顧問を務める「野生生物研究会」に入部することに。部室は体育会系、文化系のそれぞれの部が一堂に集う建物の2階の端っこにあり、6畳一間くらいで中央にドンと大きなテーブルがあり先輩が集って話していました。奥には古びたキャンプ道具が並べてあり、一昔前の山道具屋さんの匂いがぷ〜ン。一人で上京した寂しさも吹っ飛びました。そこで「入部希望です」と言うと、先輩はとても親切に私を迎えてくれました。「野生動物・・・」なんていうとゴリラみたいな男ばかりの集まりかと思ったら、女性もたくさんいてビックリ!

部ではニホンザルの調査班に所属
調査地での宿泊はテントで自炊
女性の先輩が作ってくれた山での鍋は最高!!