東京都というと大都会と思いきや、実は奥多摩地域にはニホンザルをはじめ、ツキノワグマ、ニホンジカ等の大型野生動物も生息しているほどの豊かな自然が残っています。研究会では対象動物によって「サル班」「トリ班」「アナグマ班」「魚班」に分かれており、新人はどれかの班に所属することになっていました。さてどうしようか?と迷っていた時、部室でS先輩に出会いました。S先輩は6年生で野生動物学教室所属、1浪しているのでわたしより7つ年上で、一緒にいるのが不思議な感じがしました。その大先輩がこれから1週間、一人でサルの調査に出かけるというのです。入学してオリエンテーションを受けた直後で、まだ友人が一人もいない状況で私は先輩と一緒に1週間サルの調査についていくことにしました。決め手は「大学と言うところは高校と違う。教科の3分の2以上出席していないと試験はうけられないけど、それは3分の1は休んでいいということなんだぜ。」というセリフ。すぐにアパートにもどってキャンプ道具をザックにつめ、部室で先輩と一緒に地図やらガソリンコンロやらテントやらを詰め込み、近くのスーパーに1週間分の食料を買いに行きました。学生だから車なんて当然なく、荷物は全て背負い、交通手段は電車とバスと徒歩。大学は新宿から中央線で20分のところだったので、調査地までは電車で90分、バス40分、徒歩40分かかりました。
私は高校時代相当鍛えていたので自信があったにもかかわらず、バテテしまいました。
左)お世話になった大先輩 かなりの影響を受けました
