子ザルのコナンとの生活は朝の体重測定から始まります。
私はその日のコナンの体重、授乳量、便の状態などを日誌に記録していました。
幸いにもコナンは体調を崩すことなくスクスクと成長し、はじめは歩くのもやっとでミルクを飲んでは寝るという暮らしから、頻繁に動くようになり、しまいには狭いケージの中だけではストレスを感じるようになりました。コナンと接して驚いたことはその腕力です。野生の子ザルは一日中母親の背中かお腹にしがみついていますが、コナンにもその能力があり、私の腕や背中、お腹に面白いくらいにひっつきます。ですから、私は狭い6畳のアパートの中で一日中コナンを体のどこかにくっつけて生活しなければなりませんでした。季節は夏で大学はちょうど夏休み。これまでなら野外に調査に出かけ何泊も山にいる生活から一変しましたが、私にとってはこのうえなく楽しい夏休みでした。しかし、日中は最悪の暑さ!クーラーのないアパートは灼熱地獄でした
キッチン測りで体重測定

一日中一緒にいるというよりも、けっして離れない
