今日は珍客が来院しました。
なんだか分かりますか?
「アオバズク」というフクロウの仲間の幼鳥です。
アオバズクは夏季に中華人民共和国、日本、朝鮮半島、ウスリーで繁殖し、冬季になると東南アジアへ南下し越冬する夏鳥です。
患者さんが分け合って飼育を託されて(?)病院に相談に来られました。
しかし、アオバズクは野鳥ですので一般人は飼育できません。
私は以前自然保護センターでフクロウやアオバズク、コミミズク等のフクロウ類を育てた経験がありますが、これらの野鳥の場合問題なのは飼育ではなく、リハビリです。鳥かごで一生を過ごさせるのは不幸です。
そこでやはり石川動物園にお願いすることにしました。
動物園は傷病鳥獣の救護も担っているので快く保護に応じていただけました。
願わくば立派に育ち、野生復帰してほしいものです。
残念ながらこの鳥は「巣立ちヒナ」です。つまり、巣から飛び立ちこれから野生で生活する訓練を行っているところを「弱っている」と間違われて連れられてきてしまったわけです。
毎年、初夏になると病院にはスズメ、ツバメなどの巣立ちヒナが同様な状況で病院に連れてこられますが基本的には「すぐに元に戻してあげて下さい 親が心配しています」と言っています。