目の内側にピンク色の突出物が見られることがあります。
これは見た目がサクランボのように見られることから通称『チェリーアイ』と言われます。
専門的には『瞬膜腺突出』で、目の内側にある瞬膜の基部に位置する『瞬膜腺』が飛び出した状態です。
コッカスパニエルやブルドックではよく見られ、両目でおこったり、片目でおこったりします。
まれに、ネコでも見られます。
放置すると自分で引っ込むときもありますが、出っぱなしですと動物も気になって目をこすり、出血したり、結膜炎をおこしたりしますので治療が必要です。
ステロイド剤の点眼で治まればよいのですが、ダメな場合は手術を行います。
瞬膜腺は涙の分泌を行っていますので全部は取り除かず、一部を切除する方法があります。
また、糸で瞬膜腺が飛び出さないように抑える方法もありますが、当院では犬種や症状によって方法を選択しています。
<手術前>
目の内側にピンク色の突出物が見られます
白目(結膜)も充血し痛そうです。
<手術後>
瞬膜腺を切除しました
スッキリし、充血も治まりました。
しばらくは感染防止のために抗生物質の内服と点眼を行います。