
猫の発情期が近付くにつれ、ケンカ傷の治療で来院するネコが増えてきました。
顔や首、二の腕、お尻とけがの場所は様々ですが、オス猫は上半身に傷を負うことが多く、メスは下半身部に負うようです。オスはケンカのとき「こんニャろう!」と正面切って戦うため顔に傷が多いし、メスはしつこいオスから逃げるときにやられるからお尻に傷が多いのでしょう。
傷は運が良ければ自然に癒えますが、悪いと写真のように膿でポンポンに腫れあがります。こうなってしまってはお手上げ 腫れた部分を切開して膿を絞り出し、抗生物質の投与が必要です。
でも、野外でのケンカで怖いのはケガではなく、ネコエイズウィルスやネコ白血病ウィルスなどの病気への感染です。
外で得る自由とケンカで負うリスクはネコには計れません。全ては飼い主さんの考え次第です。
残念ながら、エイズも白血病も治療薬はありません。しかし、両者とも感染を防ぐワクチンがあります。
大切な愛猫を外に出すのであればせめてワクチン接種をしてあげてください。