降雪激しい昨日の夕方、「シェパードが突然苦しみだした・・・」と電話が入る、直感的にある病気を疑いすぐに来院していただいた。問診では、下記の2点のみを確認。
①吐こうとする仕草をするが、吐けないか?
②散歩などの運動の後、すぐに苦しみだしたか?
その後すぐにレントゲンを撮影。
予想どうり、胃にガスが猛烈に溜まり、パンパン。
間違いなく胃捻転の状態でした。
胃捻転とは文字のとおり、胃がお腹の中でグルッと捻転することをいい、その結果、胃腸への血流が遮断され、放置すると胃腸が腐ります。また、神経もねじるので強烈に痛く、動物はショックに陥ります。苦しさの余り空気を無理やり飲み、胃腸が張ります。病院内に緊張感が張り詰める。
対処には超緊急を要し、一刻も早く開腹し胃を正常位置に戻し、再発防止のための固定を行います。
今回は飼い主さんのすぐそばで、日中に起こったことが幸いし、発見が早くてよかったです。
胃捻転は、ゴールデンやラブ、シェパード等の大型犬に多く見られます。これらの犬は運動量も多く、一度に食べる食事の量も多いためと考えられています。食べた後の運動、もしくは運動してからすぐに食事を与えることは思わぬ危険をはらんでいますので注意が必要です。
黒い部分が胃の中にたまった大量の空気
