昨日の夜にアルミトレーごと食べてしまい、その後頻繁に嘔吐を繰り返しているゴールデンが来院。
吐きだしたものを見ると、確かにグチャグチャに噛み砕かれたアルミトレーが胃液に混じってある。
ただ、元気はあるのが幸いであった。
異物誤食→嘔吐→元気消失は、消化管内の異物が腸閉塞や腸捻転などをおこし、動物がショック状態に陥っていることがあるからである。
レントゲンを撮影したが、どうやらまだ大量に胃に残っているようであった。
夕方、午後の診療後にまず胃カメラを挿入し、バラバラになりひしゃげたアルミトレーを確認。他に食物がなかったことから嘔吐では出なかったのであろう。特殊なカンシを挿入するも除去不能のため早急に開腹し無事全て取り出しました。
高齢であったため、麻酔管理には厳重の注意を払ったものの途中呼吸が停止することがあり、手術後も麻酔の切れが悪く夜間も引き続き監視が続いたが、元気も回復しました。
異物の誤食の診断処置は、やはり「スピード対応」が成功のカギです。
胃内の様子:胃液に絡まったアルミトレー
取り出したアルミトレー