いつも往診をお願いされている方から「秋田犬が散歩中ふらついて側溝に落ちてから足が動かない・・・」と連絡が入り、すぐにスタッフ二人が急行!。なんとか車に乗せて病院に運び込みました。レントゲンを見ると、残念なことに右の大腿骨(太ももの骨)が股関節の近くで見事に折れていました。秋田犬は体重も重く放置するとますます立てなくなるので早急に手術を行いました。
この犬は13歳と、大型犬では高齢なので麻酔はもちろん術中の一切の手技に細心の注意を払いました。骨に軸となる金棒を入れたときに気が付いたのですが、大きさの割に骨がもろい。おそらく骨粗鬆症になっているのでしょう。そのために骨がもろくなり、少しの衝撃で骨折してしまったと思われます。人間のご老人と全く同じです。動物も人と同様で病気やケガは子犬と老犬に多いです。特に老犬の場合は骨をはじめとして、体中の臓器も弱くなります。高齢犬の飼い主さんは、犬用の良いサプリメントが数多くありますので、使用してみることも病気の発症予防には効果が期待できます。
横から見た太ももの骨 中央の関節は膝 股関節付近でボッキリと折れている

術後 太い金属の棒(2本)を入れて骨をまっすぐに修復
