3か月前に乳腺腫瘍の病理検査で悪性と分かり、なるべく早く乳腺の全摘出を勧めていた犬が腫瘍が大きくなって血が出たとのことで来院。見ると大きさが1cm程度だった腫瘍が直径10cm程になっており、破裂して飼い主さんが言われるように出血していました。すぐに肺やリンパ節などへの転移の有無、肝臓、腎臓など内臓器官の状態を検査し、乳腺の全摘出手術を行いました。
乳腺腫瘍の場合は腫瘍が小さくても大きくても切り取る皮膚と乳腺の大きさにさほど変わりはありませんが、腫瘍が大きくなるということはそれだけ転移の確立も高くなります。ですから、悪性と術前診断が下された場合は思い切って手術された方が犬にかける負担は少ないです。
写真:仰向け 中央の大きなコブが乳腺腫瘍