外耳炎によくなるワンちゃんの一つにトイ・プードルがあげられます。
ワンちゃんの耳の中の構造は、外耳道(垂直耳道+水平耳道)+中耳(鼓膜の奥)+内耳に分けられますが、外耳道の構造がさらに犬種によって異なるようです。
トイ・プードルの場合は、比較的耳道内の発毛が密で鼓膜付近にもたくさんの毛が生えています。
今回は慢性的に耳を掻くということで、耳鏡内視鏡を用いて外耳炎の治療を行いました。
この子の場合は、トイ・プードルの中でも比較的耳道内の毛がすくなかったものの、鼓膜およびその周辺に蓄積してとれなくなっている耳垢がたくさん貯留していました。しかし、処置が早かったため、耳道の腫れなどはなく、一度の洗浄処置でその後は「顔をしょっちゅう振る、耳を床にこする」などの症状は消失しました。
処置前 奥に薄く見える膜が鼓膜 手前の毛と耳垢が痒みの原因

処置後 カンシと洗浄液を用いてすっかりきれいになった鼓膜とその周辺部
