「内股に大きなコブ様のものができて、しかも大きくなったり小さくなったりする」ことがありますが、このような症状のときは「鼠径ヘルニア」を疑います。
これは、内股にある「鼠径輪」という穴から、腸や脂肪、膀胱、子宮などの一部が出てしまい皮膚の下でコブのような塊をつくることをいいます。今回は子宮と直腸が飛び出ていました。
穴が大きいと心配は少ないのですが、小さいと出てきた臓器の血流が止まり、臓器の壊死→死亡することもあるので、早期の手術が必要です。
穴が大きい場合でも今回のように子宮と直腸の両方が出てしまうと、長期の放置は心配です。
青矢印で囲った部分がヘルニアによって膨れたところです。