『動脈管開存症』という心臓病があります。
これは、本来つながっていないはずの『肺動脈』と『大動脈』が『動脈管』という血管でつながっている状態をいい、特徴的な心臓雑音を発生するので、子犬のワクチン接種時などのときに発見されるケースが多いです。確定診断は診断機器の進んだ現在では超音波診断装置(カラードプラ)で行います。
無症状であってもいずれ重篤な心不全を起こすので、1歳以内に死亡するケースが多いとされています。
薬では治らないため、治療は開胸して『動脈管の結紮』を行います。
年齢が若いと体重も小さく体力も乏しい、また、小さな未熟な心臓に直接触れるため手術は非常に困難ですが、動成功すれば予後は非常に良いため、余程のことがないかぎり手術を勧めます。
今回は4か月齢のポメラニアンの男の子が手術に臨みました。小さな体で一生懸命頑張り、無事手術も成功しました。きっとお守りが効いたのでしょう
