2個ある睾丸のうち1つもしくは2つが腹腔内にとどまる状態を「停留睾丸 潜在精巣」といいます。
睾丸が腹腔内に留まることで起こる問題としては、睾丸の腫瘍化があります。
その問題を早期に解決するには、開腹し腹腔内の精巣を探しだし摘出するほかありません。
開腹法では写真の赤点線のようにペニスの横を切開し、腹腔内を探査し精巣を切除します。しかし、場合によっては精巣が見つからず、結果として開腹切開窓を大きくせざるを得ない事があります。
それに比べて腹腔鏡を使用した場合は、小さな穴(約15mmと5mm)のみで、腹腔内の探査と精巣(腫瘍化し肥大していない場合)の切除が可能です。腹腔鏡であれば腹腔内を360度見渡せますし、カンシを用いて腸や他の臓器の影なども探査できますから、精巣が腹腔内にあるのかないのかが確実に判断できます。
ぬいぐるみの白四角の部分が下の写真の部位

