オスのワンちゃんの睾丸は生まれたときにはまだお腹の中にあります。個体差はあるものの、2か月程度で陰嚢内に納まり成長し、6か月齢で交配可能になります。しかし、稀に睾丸がお腹の中に留まったまま出てこないことがあります。これを「陰睾とか潜在精巣」といいます。この潜在精巣ですが本来納まるところに納まらないばっかりに、正常のものより大きくなったり小さいままであったりします。稀に腫瘍化することもあるので早めの対処、手術が推奨されます。手術といっても当院では大きくお腹を切ることはしません。腹腔鏡カメラで見つけ出し、ピンポイントでつまみ出しますので切開傷は1から2cm程度です。
右:正常な精巣 左:お腹の中に留まっていた精巣